払箱
はらいばこ
名詞
標準
文例 · 用例
「俺れらは、日本人仲間からも嫌われているんだ、どうも、追ッつけ、俺れも、この工場からお払箱か……」 実際、幹太郎は、すれッからしの日本人よりも、支那人に対して親しみが持てた。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
筆尖で旨い事をすりゃあ、お店ものだってお払箱にならあ。
— 森鴎外 『雁』 青空文庫
男はよいし、身体はよいし、抱き甲斐があるぞ」「情夫に持とうか」 益満は、上って奥へ入りながら「よい男じゃが、下らぬことをしでかして、御払箱に、なりよった」「浪人?
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
小藤次が「昨日までは、俺んとこの下っ端だったが、不都合をしゃあがって、お払箱になった代物だ。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
妻のきみ子は笑いながら、「岸本さんはお払箱になったんですって」「どうして?
— 甲賀三郎 『支倉事件』 青空文庫
ゴーリキイはお払箱になるために、何か計画を立てたいと思うようになった。
— ――幼年時代・少年時代・青年時代―― 『マクシム・ゴーリキイの伝記』 青空文庫
そのうちに素性がバレそうになって、この三月にはお払箱と決ったから、大急ぎでこの青髯の竹の野郎を仲間に引入れ、化物騒ぎをして離室を明けさせようと企んだが、主人の由兵衛は確り者で、少しも怖がらねえ。
— 招く骸骨 『銭形平次捕物控』 青空文庫
御家人崩れの遊び人と因縁があったと知れちゃ、一ぺんにお払箱になる」「なるほどね」「何年か前にお才は御家人の竹を振り捨てたので、竹は自棄を起して両刀を捨てたんだろう。
— 血潮の浴槽 『銭形平次捕物控』 青空文庫