焼付
やきつけ
名詞
標準
文例 · 用例
レーリーは縮写に失敗した後(一八七一)、このガラス格子を写真種板に直接に重ねて焼付けることを試みたらすぐ成効してたいそう嬉しがった。
— 寺田寅彦 『レーリー卿(Lord Rayleigh)』 青空文庫
カメラと焼付けも一体になかなか鮮明で美しいと思われたが、残念ながら録音の方にはまだまだ望むべき多くのものが残されているようである。
— 寺田寅彦 『映画雑感(5)』 青空文庫
すなわち送ろうと思うものが写真ならば、これを薄い金属板に焼付けこれを前のコルン式同様に円筒に巻く。
— 寺田寅彦 『写真電送の新法』 青空文庫
この平凡な団欒の光景が焼付いたように自分の頭に沁み込んでいるのはどういう訳かと考えてみる。
— 寺田寅彦 『重兵衛さんの一家』 青空文庫
あるいは全部が夢であったかもしれない、しかしその光景が実に鮮明にありありと、頭の中に焼付いたかのように記憶に残っているのは事実である。
— 寺田寅彦 『海水浴』 青空文庫
しかし実際非常に怖い思いをしたので、そのときに眼底に宿った海岸と海水浴場の光景がそのままに記憶の乾板に焼付けられたようになって今日まで残っているものと思われる。
— 寺田寅彦 『海水浴』 青空文庫
そして、焼付けるような炎天の下で居眠りをしながら水車を踏んでいることがあった。
— 佐左木俊郎 『黒い地帯』 青空文庫
その中に色眼鏡をかけて済まし返っているスゴイような丸髷美人の横顔が、ハッキリと網膜に焼付いたまま遠ざかる。
— 夢野久作 『書けない探偵小説』 青空文庫