幻辞.com

手方

てがた
名詞
1
標準
文例 · 用例
……儲けるどころか、対手方に大分の借が出来た、さあどうする。
泉鏡花 木の子説法 青空文庫
将校の動きも、隊長も指揮官も、相手方の部隊の様子も、軍隊の背後に於ける国内の大衆の生活状態も、そこに於ける階級の関係も、すべて戦争と密接な切り離せない関係を持っている。
黒島傳治 明治の戦争文学 青空文庫
それには僧は一々、相手方の女に問い訊しては、事を運ぶのであった。
岡本かの子 とと屋禅譚 青空文庫
訴訟の相手方から資金を出させて、それで利益を生ませて、その金を示談金に向けるなんざあ、一寸ない形式だね。
平出修 瘢痕 青空文庫
これまでになつて此話が破れれば、私は金主に対して済まないことにもなるが、それはまだいいとして、私の本人に申訳が無いし、相手方の代理人の大草さんにも顔向けが出来なくなる。
平出修 瘢痕 青空文庫
応とでも言葉がかかれば、取縋る法もあるけれども、対手方はそれなり口も利かなかった咄嗟の間、お夏は船納涼の転寝にもついぞ覚えぬ、冷たさを身に感じて、人心地もなく小刻につかつかと踵を返した。
泉鏡花 三枚続 青空文庫
双方聞合せて、仔細が分ると、仕手方の先見|明なり、杖の差配さえ取上げそうもないことを、いかんぞ洋刀が頷くべき。
泉鏡花 三枚続 青空文庫
ここにいささかなりとも、その出迎えの模様、対手方と挨拶の一順はあるべきだけれど、実は記すべき事がない。
泉鏡花 卵塔場の天女 青空文庫