攬
攬
名詞
標準
文例 · 用例
特に明治以來、その無韻の漢字と漢語で、むやみに西洋の新文明を飜譯したので、今日の如き收攬しがたい状態になつたのである。
— 萩原朔太郎 『ローマ字論者への質疑』 青空文庫
」 と高坂はやや気色ばんだが、悚然と肌寒くなって、思わず口の裡で、慧雲含潤 電光晃耀 雷声遠震 令衆悦予日光掩蔽 地上清涼 靉靆垂布 如可承攬 二「否、山さえお暴しなさいませねば、誰方がおいでなさいましても、大事ないそうでございます。
— 泉鏡花 『薬草取』 青空文庫
四 処が其の小船は、何の時か、向ふ岸から此岸へ漕寄せたものゝ如く、艫を彼方に、舳を蘆の根に乗据えた形に見える、……何処の捨小船にも、恁う逆に攬つたと言ふのは無からう。
— 泉鏡太郎 『神鑿』 青空文庫
で、如何に、挙措を解放するにしても、常に或程度の収攬を、おのずから自分の上に忘れてはいけません。
— 岡本かの子 『女性の不平とよろこび』 青空文庫
燕王が英雄の心を攬るも巧なりというべし。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
而して燕王の豪傑の心を攬る所以のもの、実に王の此の勇往|邁進、艱危を冒して肯て避けざるの雄風にあらずんばあらざる也。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
これは賢秀の心を攬る為に云ったのでは無く、其翌年鶴千代丸に元服をさせて、信長の弾正忠の忠の字に因み、忠三郎|秀賦と名乗らせて、真に其言葉通り婿にしたのである。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
しかも其の中でも老主人は人の心を攬ることを忘れはし無かった。
— 幸田露伴 『雪たたき』 青空文庫