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鳥籠

とりかご
名詞
1
標準
文例 · 用例
」これが鶯か、かなりやだと、伝統的にも世間体にも、それ鳥籠をと、内にはないから買いに出る処だけれど、対手が、のりを舐める代もので、お安く扱われつけているのだから、台所の目笊でその南の縁へ先ず伏せた。
泉鏡花 二、三羽――十二、三羽 青空文庫
……(寒い風だよ、ちょぼ一風は、しわりごわりと吹いて来る)と田越村一番の若衆が、泣声を立てる、大根の煮える、富士おろし、西北風の烈しい夕暮に、いそがしいのと、寒いのに、向うみずに、がたりと、門の戸をしめた勢で、軒に釣った鳥籠をぐゎたり、バタンと撥返した。
泉鏡花 二、三羽――十二、三羽 青空文庫
町も、家も、樹も、鳥籠も、はたそれ何らのものぞ、姉とてまことの姉なりや、さきには一たびわれを見てその弟を忘れしことあり。
泉鏡花 竜潭譚 青空文庫
渠が書斎の椽前には、一個|数寄を尽したる鳥籠を懸けたる中に、一羽の純白なる鸚鵡あり、餌を啄むにも飽きたりけむ、もの淋しげに謙三郎の後姿を見|遣りつつ、頭を左右に傾けおれり。
泉鏡花 琵琶伝 青空文庫
女々しき風情を見られまじと、謙三郎の立ちたる時、叔母は早くも此方に来りて、突然鳥籠の蓋を開けつ。
泉鏡花 琵琶伝 青空文庫
鳥籠一つを、必死にかかえて、うろうろしている。
太宰治 一燈 青空文庫
その鳥籠を取りあげられたら、彼は舌を噛んで死ぬだろう。
太宰治 一燈 青空文庫
持物は、神から貰った鳥籠一つだけである。
太宰治 一燈 青空文庫