膏肓
こうこう異読 こうもう
名詞
標準
innermost part of the body (where a disease cannot be treated)
文例 · 用例
そして、少々|病膏肓に入つたかなとやましくなると、なあに運動のためだといふ風に自分で自分にいひ譯してゐた。
— 南部修太郎 『文壇球突物語』 青空文庫
勿論陰性陽性中性の人に論無く、容儀擧動にまで氣の散る習の付いて居る事が發露するに至つては、病既に膏肓に入つて居る傾があつて、其の人に取つては悦ぶ可からざる事であるが、さりとてそれでは其の惡い習が脱し得られぬかといふに、決して然樣は定まつて居ぬのである。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
謡曲中毒もここまで来ると既に病膏肓に入ったというもので、頓服的忠告や注射的批難位では中々治るものでない。
— 夢野久作 『謡曲黒白談』 青空文庫
もちろん陰性、陽性、中性の人に限らず、容儀や行動にまで気の散る習癖が付いてしまうと「病すでに膏肓に入っている(病が全身に廻っている)」傾向があって、その人に取っては喜べない事である、だからと言ってその悪い習慣から脱することが出来ないかというと、けしてそうは定まってはいない。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
馬琴の衒学癖は病膏肓に入ったもので、無知なる田夫野人の口からさえ故事来歴を講釈せしむる事が珍らしくないが、自ら群書を渉猟する事が出来なくなってからも相変らず和漢の故事を列べ立てるのは得意の羅大経や『瑯※代酔篇』が口を衝いて出づるので、その博覧強記が決して俄仕込にあらざるを証して余りがある。
— 内田魯庵 『八犬伝談余』 青空文庫
通人の話に、道楽の初は唯|色を漁する、膏肓に入ると、段々贅沢になって、唯|色を漁するのでは面白くなくなる、惚れたとか腫れたとか、情合で異性と絡んで、唯の漁色に趣を添えたくなると云う。
— 二葉亭四迷 『平凡』 青空文庫
勿論あの国土厖大な支那、しかも歴史は古く、病膏肓に入った漢民族の革命がしかく短日月に行なわれないのは当然であり、私どもの判断も余りに性急であったのであるが、一面の真理はこれを認めねばならない。
— 石原莞爾 『戦争史大観』 青空文庫
この病は次第に膏肓に入りつつあるようだ。
— 戸坂潤 『友情に関係あるエッセイ』 青空文庫
作例 · 標準
病気が膏肓に入り、もはや手の施しようがない状態だった。
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彼の怠惰な性格は、もはや膏肓の域に達している。
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「膏肓の疾」とは、治療が極めて困難な病状を指す言葉だ。
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