履き物
はきもの
名詞
標準
文例 · 用例
「いらっしゃい」「いや、わたしは履き物を買いに来たのじゃあねえ。
— 大阪屋花鳥 『半七捕物帳』 青空文庫
店先の履き物を取り込む者もあった。
— お照の父 『半七捕物帳』 青空文庫
「その履き物は新しい。
— THE STOCK-BROKER'S CLERK 『株式仲買人』 青空文庫
だが今、僕に向けている履き物の底は両方ともやや焦げている。
— THE STOCK-BROKER'S CLERK 『株式仲買人』 青空文庫
着飾った芸者たちがみがき上げた顔をびりびりするような夜寒に惜しげもなく伝法にさらして、さすがに寒気に足を早めながら、招ばれた所に繰り出して行くその様子が、まざまざと履き物の音を聞いたばかりで葉子の想像には描かれるのだった。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
玄関にはいって見ると、女学校でなければ履かれないような安|下駄のきたなくなったのが、お客や女中たちの気取った履き物の中にまじって脱いであるのを見て、もう妹たちが来て待っているのを知った。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
その人が玄関からはいったら、そのあとに行って見ると履き物は一つ残らずそろえてあって、傘は傘で一隅にちゃんと集めてあった。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
だれの履き物とも知らずそこにあった吾妻下駄をつっかけて葉子は雨の中を玄関から走り出て倉地のあとを追った。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫