寄波
寄波
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標準
文例 · 用例
その絶壁の陰鬱な感じは、永遠に咆哮し号叫しながら、それにぶつかって白いもの凄い波頭を高くあげている寄波のために、いっそう強くされているばかりであった。
— A DESCENT INTO THE MAELSTROM 『メールストロムの旋渦』 青空文庫
船はいま、渦巻のまわりにはいつもあるあの寄波の帯のなかにいるのです。
— A DESCENT INTO THE MAELSTROM 『メールストロムの旋渦』 青空文庫
風は私どものいるところまで吹いて来ることができないのです、――というわけは、さっきご覧になったとおり、寄波の帯は海面よりかなり低いので、その海面は今では高く黒い山の背のようになって私どもの上にそびえていたのですから。
— A DESCENT INTO THE MAELSTROM 『メールストロムの旋渦』 青空文庫
この寄波の帯を何回ほどまわったかということはわかりません。
— A DESCENT INTO THE MAELSTROM 『メールストロムの旋渦』 青空文庫
そよとの風もなかったし、また、半マイルも彼方に、外洋の磯に打ち寄せ岩石に激して、どどうっと響いている寄波の他には、何の物音もしなかった。
— 宝島 『宝島』 青空文庫
喬木の森を縫うようにしてどんどん歩いて行くと、ずっと前の方から間断なく雷のように轟いている寄波の音が聞えたばかりではなく、樹の葉のざあざあ鳴る音や大枝の擦れ合う音までが聞えて来たので、海風がいつもよりも強く海岸に吹きつけていることがわかった。
— 宝島 『宝島』 青空文庫
そしてさらに数歩行くと、森の縁の開けたところへ出て、見渡すと、海は水平線までも青々として日に照され、寄波は磯に沿うてのたうち白波を立てているのだった。
— 宝島 『宝島』 青空文庫
私は大喜びで寄波のそばをずっと歩いて行き、とうとう、もう十分に南の方まで来たと思って、何かのこんもり茂った灌木に身を隠して、用心しながら出洲の背へ這い上った。
— 宝島 『宝島』 青空文庫