草臥れ
くたびれ
名詞
標準
文例 · 用例
「痛いな」「ああ草臥れた」「ああ飲みたい」「眠いな」と感じたら、それっ切りで、打ち切ってしまえ。
— ――生きる為に―― 『山谿に生くる人々』 青空文庫
一日の長い、十一時間または十二時間の労働を終えて、草臥れ切った肩に、重い橋桁を担いで帰って、それを切って割って薪にするもの、その薪を、飯場の中の焚火の周りに立てかけて乾かすもの、そういう間接な好意でなく、いきなり睦ちゃんの、お尻を撫でる事によって、意志表示するもの。
— ――生きる為に―― 『山谿に生くる人々』 青空文庫
煙草の一番うまいのはやはり仕事に手をとられてみっしり働いて草臥れたあとの一服であろう。
— 寺田寅彦 『喫煙四十年』 青空文庫
箱根ホテルでは勘定をもって来てくれと四、五度も頼んで待ち草臥れた頃にやっと持って来たのであったが、熱海ホテルの方ではまだお茶を飲んでいる最中に甲斐甲斐しい女給仕が横書きの勘定書をもって来て、「サービス三十銭頂戴します」と云った。
— 寺田寅彦 『箱根熱海バス紀行』 青空文庫
大正池の畔に出て草臥れを休めてゐると池の中から絶えずガラ/\/\何かの機械の歯車の轢音らしいものが聞こえて来る。
— 寺田寅彦 『雨の上高地』 青空文庫
其れを迎に來た親と、待ち草臥れた子供とが、船と岸とで默つて向合つて居る淋しい姿を見比べた時に、何だか急に胸の邊がくすぐつたくなつて知らぬ間に涙が出て居た。
— 寺田寅彦 『寫生紀行』 青空文庫
大正池の畔に出て草臥れを休めていると池の中から絶えずガラガラガラ何かの機械の歯車の轢音らしいものが聞こえて来る。
— 寺田寅彦 『雨の上高地』 青空文庫
車借りて飛ばしたい、えらく今日は足がなえたや、やれ、の、草臥れたいの、やれやれ、) と言って、握拳で腰をたたくのが、突着けて、ちょうど私の胸の処……というものは、あの、急な狭い坂を、奴は上の方に居るんだろう。
— 泉鏡花 『吉原新話』 青空文庫