俗臭
ぞくしゅう
名詞
標準
vulgarity
文例 · 用例
その年二つの小説を書いて「海風」に発表したが、二つ目の「雨」というのがやや認められ、翌年の「俗臭」が室生氏の推薦で芥川賞候補にあげられ、四作目の「放浪」は永井龍男氏の世話で「文学界」にのり、五作目の「夫婦善哉」が文芸推薦になった。
— 織田作之助 『わが文学修業』 青空文庫
なぜなら現時の日本に於て、真に詩的精神を有する者は、ひとりただ民衆あるのみだから、そのあらゆる稚気と俗臭にかかわらず、民衆は常に健全であり、芸術の正しき道を理解している。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
けれども、人間の行い得る最高至純の懺悔の形式は、かのゲッセマネの園に於ける神の子の無言の拝跪の姿である、とするならば、オーガスチンの懺悔録もまた、俗臭ふんぷんということになるであろう。
— 太宰治 『思案の敗北』 青空文庫
七 おれの目的、同時にお前の宿願はこうして遂に達せられたわけだが、さて、お前は巨万の金をかかえてどうするかと見ていると、簡単に俗臭紛々たる成金根性を発揮しだした。
— 織田作之助 『勧善懲悪』 青空文庫
稲八金天大明権現王子と神様の合資会社で、混雑千万、俗臭紛々|難有味少しもなく、頭痛胸悪くなりて逃げて行く。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
俗臭を帯びながらどこか仙骨を帯びてもいる。
— 平林初之輔 『江戸川乱歩』 青空文庫
彼は、彼の所謂、何らかの「人間的な刺激」幼稚な俗臭を欲する幼稚な男であつたから、寧ろ同所に引き止まることを主張したのであるが(如何して引き上げなければならなかつたかの経緯は省略するが。
— 牧野信一 『鏡地獄』 青空文庫
脱俗し行ひすましたと見えて、その實はふんぷんたる俗臭に滿ちてゐるものなどは今さら問題ではない。
— 島木健作 『續生活の探求』 青空文庫
作例 · 標準
商業主義に染まったその作品には、どうしようもない俗臭が漂っていた。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
彼の文章からは、都会の俗臭とは無縁な、清らかな香りが感じられた。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
権力と金銭にまみれた政治家からは、隠しきれない俗臭が漂ってくる。
幻辭AI · gemini-2.5-flash