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温か

あたたか
形容動詞
1
標準
文例 · 用例
「すべての温かいもの、すべての愛は円か楕円かの形をもち、螺旋状その他の曲線を描いてゆく。
九鬼周造 「いき」の構造 青空文庫
故に彼等の認識は、知的に冷徹した認識でなく、感情の温かい靄の中で、いつも人懐かしげに霞んでいる。
萩原朔太郎 詩の原理 青空文庫
前章に述べたように、主観主義者の観照は、常に感情と共に働き、感情の中に融化しており、主観と分離して考えられないところの、情趣の温かいものである。
萩原朔太郎 詩の原理 青空文庫
それはしづかで、きらびやかで、なみなみと湛へ、  去りゆく女が最後にくれる笑ひのやうに、  厳かで、ゆたかで、それでゐて佗しく  異様で、温かで、きらめいて胸に残る……      あゝ、胸に残る……風が立ち、浪が騒ぎ、  無限のまへに腕を振る。
中原中也 山羊の歌 青空文庫
松の幹は生きて血がかよっているものみたいに、温かかった。
太宰治 パンドラの匣 青空文庫
姉さんは、弟たちの個性を見抜き、それを温かに育てて下さったのである。
太宰治 正義と微笑 青空文庫
かず枝の蒲団の足のほうに、大きい火燵がいれられていて、温かそうであった。
太宰治 姥捨 青空文庫
彼の顔の表情には私がこれまで見たあらゆる乞食に見られない柔らかく温かいある物があった。
寺田寅彦 小さな出来事 青空文庫
温か(あたたか) — 幻辞.com