聞き捨て
ききずて
名詞
標準
文例 · 用例
するとあなたは、いよいよ僕を見くびって、聞き捨てならぬ悪口雑言を並べたてる。
— 太宰治 『新ハムレット』 青空文庫
聞き捨てならぬ事を言う。
— 太宰治 『新ハムレット』 青空文庫
雁によする恋、雲によする恋、または、衣によする恋、このやうな題はいまでは、もはや都の冗談に過ぎぬのでござりまして、その洒落の手振りをただ形だけ真似てもつともらしくお作りになつては、とんだあづまの片田舎の、いや、お聞き捨て願ひ上げます。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
門外漢の妄語として御聞き捨てを願います。
— 寺田寅彦 『御返事(石原純君へ)』 青空文庫
さきほどの百右衛門のかずかずの悪口、聞き捨てになりがたく、金内軽輩ながら、おのれ、まっぷたつと思いながらも、殿の御前なり、忍ぶべからざるを忍んで、ただ、くやし涙にむせていましたが、もはや覚悟のほどが極りました。
— 太宰治 『新釈諸国噺』 青空文庫
」 それは私には聞き捨てならぬ事であった。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫
「何だと親を捕えて泥棒呼わりは聞き捨てになりませんぞ」と来るところを取って押え、片頬に笑味を見せて、「これは異なこと!
— 国木田独歩 『酒中日記』 青空文庫
」「何も申しませんから、何卒そう被仰らずにお返しを願います、それでないと私の立つ瀬がないのですから……」と言わせも果てず母は火鉢を横に膝を進めて、「怪しからんことを言うよ、それでは私が今日お前の所から何か持ってでも帰ったと言うのだね、聞き捨てになりませんぞ」と声を高めて乗掛る。
— 国木田独歩 『酒中日記』 青空文庫