雲谷派
うんこくは
名詞
標準
文例 · 用例
いわんや後年彼が身を寄せた細川家の抱え絵師矢野|吉重などの雲谷派の筆風ではありえない。
— 吉川英治 『随筆 宮本武蔵』 青空文庫
雁刷毛というのは、破墨などの大きな落墨をする際に、雁の尾バネを四、五枚重ねたそれを、刷毛代りに用いたもので、特に矢野雲谷派の雁刷毛といったものだそうである。
— 吉川英治 『随筆 宮本武蔵』 青空文庫
なるほど、吉重も雲谷派の一画匠として上手かも知れないが、たとえば同じ達磨像を見ても、吉重の画はずっと低俗である。
— 吉川英治 『随筆 宮本武蔵』 青空文庫
從來、武藏の畫は、雲谷派とか、狩野風とか、いろいろに臆測されてゐたが、私の考へでは、當時の武者修業者の宿泊は、多く寺院に選ばれてゐたし、その寺院には多數の名畫が藏されてゐたから、さういふ物に接する間に、自然、感得して、誰に師事するともなく――彼自身の劍道のやうに、會得から得た自己流であらうと思ふ。
— 吉川英治 『折々の記』 青空文庫