荒れ野
あれの
名詞
標準
文例 · 用例
ですから、草花は、まるで荒れ野のように、道の上までぼうぼうとおいしげってしまいました。
— ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 『人魚の姫』 青空文庫
幅三十町、長さ五十町ほどの荒れ野原の一部分だった。
— 佐左木俊郎 『熊の出る開墾地』 青空文庫
そして原始林地帯がところどころに、荒れ野原へ岬のように突入しているのだった。
— 佐左木俊郎 『熊の出る開墾地』 青空文庫
明るい商店続きの町を出外れると、そこから二三町ほどの間は、分譲住宅地として取り残されている荒れ野原だった。
— 佐左木俊郎 『接吻を盗む女の話』 青空文庫
荒れ野原はすぐに小住宅区域に続いていた。
— 佐左木俊郎 『接吻を盗む女の話』 青空文庫
彼女は、不愉快な自分の気持ちを紛わそうとして、恵子の手を引いて分譲地の荒れ野原の方へ出て行った。
— 佐左木俊郎 『接吻を盗む女の話』 青空文庫
上流社会秘密フイルムの流行 震災後の東京の荒れ野原に、真っ先に興行物の色旗を翻えしたのは、浅草の活動写真十三館である。
— 夢野久作 『東京人の堕落時代』 青空文庫
夜 荒れ野を叫びながら逃げまどつてゐたときも、追ひつめられて息がと絶えさうになつたときも、緑色の星と凍てついてしまつたときも、お前は睡つてゐた睡つてゐた おほらかな嘆きのやうに。
— 原民喜 『画集』 青空文庫