良からぬ
よからぬ
形容詞-語幹
標準
bad
文例 · 用例
ましてそれがしが、御身の妻女はこれこれと、其の良からぬことを告げたところで、証拠無ければただ是|讒言。
— 幸田露伴 『雪たたき』 青空文庫
若し世に悲む可き人ありとすれば、不幸にして良からぬ體質を享けて生れ來つて、そして其の爲に疾病の因俘となつて居る人である。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
最早師から學び取るべき何ものも無くなつた紀昌は、或日、ふと良からぬ考へを起した。
— 中島敦 『名人傳』 青空文庫
もはや師から学び取るべき何ものも無くなった紀昌は、ある日、ふと良からぬ考えを起した。
— 中島敦 『名人伝』 青空文庫
いずれにしても良からぬことじゃ。
— 岡本綺堂 『小坂部姫』 青空文庫
――それから出かけようとしたところ、外では良からぬ風体の男たちが、「旦那、良い娘がいますぜ」と声を掛けてくるので、――私はまたホテルへ引き返して、むっとしているベランダで三時まで座っていました。
— 一八九三年七月二二日付 チェンバレン 宛 『手紙』 青空文庫
白隠なりしゆえ、後日に至り疑いも解け、差し支えなかったが、しかし世間では、ややもすれば白隠以外の、しかも良からぬ人が、実際自分の私生児を引き取り、白隠の言葉を借用して聖人の行為を真似る虞が多い。
— 新渡戸稲造 『自警録』 青空文庫
――女狐よりも狡い奴――どうせ、狡猾な手段で、囚われの家を抜け出して来たに相違ないが、今も今、口先の嚇しにかけて、心を擾させ、何か良からぬ計略をめぐらそうとしているに相違ない。
— 三上於菟吉 『雪之丞変化』 青空文庫