蓄音機
ちくおんき
名詞
標準
gramophone
文例 · 用例
蓄音機はのべつに浪花節をかけ通して居た。
— 萩原朔太郎 『悲しい新宿』 青空文庫
真に今日、日本の現実する社会相と接触し、民衆のリアルな喜怒哀楽を表現してゐる芸術は、蓄音機のレコード等によつて唄はれてる、町の流行唄以外にないのである。
— 萩原朔太郎 『流行歌曲について』 青空文庫
蓄音機今|音羽屋の弁天小僧にして向いの壮士腕をまくって耶蘇教を攻撃するあり。
— 寺田寅彦 『半日ある記』 青空文庫
その前に据えた机の上にのせたポータブルの蓄音機から何かは知らないが童謡らしいメロディーが陽気に流れ出している。
— 寺田寅彦 『静岡地震被害見学記』 青空文庫
この幼い子供達のうちには我家が潰れ、また焼かれ、親兄弟に死傷のあったようなのも居るであろうが、そういう子等がずっと大きくなって後に当時を想い出すとき、この閑寂で清涼な神社の境内のテントの下で蓄音機の童謡に聴惚れたあの若干時間の印象が相当鮮明に記憶に浮上がってくる事であろうと思われた。
— 寺田寅彦 『静岡地震被害見学記』 青空文庫
やつと宿の物音があらかた靜まつた後は、門前のカフエーから蓄音機の奏する流行小唄の甘酸つぱい旋律が流れ出して居た。
— 寺田寅彦 『伊香保』 青空文庫
蓄音機と云へば、宿へ着いた時につい隣りの見晴らしの縁側に旅行用蓄音機を据ゑて、色々な一粒選りの洋樂のレコードをかけてゐる家族連の客があつた。
— 寺田寅彦 『伊香保』 青空文庫
此れも矢張り宿屋へ蓄音機を持ち込み、宿屋で東京音頭を踊るタイプの、無邪氣で善良で、人に迷惑をかけるのを人情の厚い證據とするアルトルイスト日本國民のすることである。
— 寺田寅彦 『伊香保』 青空文庫
作例 · 標準
古い蓄音機から流れるSP盤の音色は、ノスタルジックな気分にさせる。
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彼はアンティークの蓄音機を集めるのが趣味だ。
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昔のカフェでは、蓄音機が店内に置かれていて、穏やかな時間を演出していた。
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ウィキペディア
蓄音機、蓄音器 は、狭義には、駆動や再生、増幅機構に電気を一切使わない機械式蓄音機をいう。広義には、駆動や音の増幅を電気で行う電気式蓄音機を含める。
出典: 蓄音機 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0