頭板
とうばん
名詞
標準
文例 · 用例
窓際のベッドの頭板の上に、あの帽子がおかれている。
— 第2章 メリーゴーラウンド、1967年 『45回転の夏』 青空文庫
わたし、あれから、長いあいだ、慶一さんのことを考えてたわ」 じぶんを守るように、慶一は頭板からずり落ち、ベッドに横たわった。
— 第3章 フルサークル、1991年 『45回転の夏』 青空文庫
自尊心の問題だから」 ノドにからんだ慶一の口調のせいか、令子は頭板を離れ、おなじように身を横たえ、慶一の首に手をかけた。
— 第3章 フルサークル、1991年 『45回転の夏』 青空文庫
この一カ所というのは、家の真ん中あたりにある、私の寝台の頭板に向っていた、あまり厚くない仕切壁のところであった。
— THE BLACK CAT 『黒猫』 青空文庫
僕は寝台の麻布の上へ上がって、その頭板の上から第二の窓を丹念に調べてみた。
— THE MURDERS IN THE RUE MORGUE 『モルグ街の殺人事件』 青空文庫
その家の方へ走りより、避雷針を眼にとめると、想像もつかぬほどのすばやさでよじ登り、壁のところまですっかり押し開かれていた鎧戸をつかみ、その鎧戸で寝台の頭板のところへじかに跳びついた。
— THE MURDERS IN THE RUE MORGUE 『モルグ街の殺人事件』 青空文庫
鎧戸として見れば、「下半分」が格子造りになっているほうが自然であり、それをつかんで寝台の頭板のぴったり押しつけてある窓の中へ跳びこむには、「上半分」のほうでなければ都合が悪い。
— THE MURDERS IN THE RUE MORGUE 『モルグ街の殺人事件』 青空文庫
何気なく自然に眼を向けた便所に通う扉と妻のベッドの頭板のすぐそばに扉のつけ根の壁に寄りかかってひとりの若い女がいるのがはっきりと見えるのであった。
— 佐藤春夫 『幽香嬰女伝』 青空文庫