転車
てんしゃ
名詞
標準
文例 · 用例
すると其処に自転車屋があつて大きな犬が飼つてあつた。
— 中原中也 『金沢の思ひ出』 青空文庫
向ふから来る自転車のベルにチカチカ日光が反射した。
— 中原中也 『その頃の生活』 青空文庫
暫くゆくと自転車を坂の下に落として、自分一人は草を掴めば上れるが、自転車を置いとくわけにもいかずといふ災難者にあつた。
— 中原中也 『(七銭でバットを買つて)』 青空文庫
自転車に紐か何か付いてるでせう、と僕は云つた。
— 中原中也 『(七銭でバットを買つて)』 青空文庫
へい、――それには全く気が付きませんでした、自転車は月の光を浴びながら、ガタ/\といつて引揚げられた。
— 中原中也 『(七銭でバットを買つて)』 青空文庫
自転車の前の、ランプが灯つた。
— 中原中也 『(七銭でバットを買つて)』 青空文庫
騎兵聯隊や上肢の運動や、下級官吏の赤靴のことや、山沿ひの道を乗手もなく行く自転車のことを語らうと思ふ。
— 中原中也 『山羊の歌』 青空文庫
この深い谿谷にも、東京の夜店で売っているのと同じ、白色レグホンの、かえったばかりの雛を、穴の明いたボール箱へ「詰めて」自転車の尻に載っけて、売りに来る商人があった。
— ――生きる為に―― 『山谿に生くる人々』 青空文庫