茶金
ちゃきん
名詞
標準
文例 · 用例
取り上げて見ると、上の方には人の首を二つ、大きく丸の中へ入れて刷り出し、その下には太く、「当地初お目見得 日本武芸総本家 安直先生 金茶金十郎」 その翌日もまた、米友は例によって弁当背負い。
— 弁信の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
日本武芸十八般総本家囲碁将棋南京バクチ元締安直先生大日本剣聖国侍無双金茶金十郎右晴天十日興行飛入勝手次第 景品沢山 福引品々勧進元 みその浦なめ六後見 壺口小羊軒入道砂翁木口勘兵衛源丁馬 それを読み了った米友が、無性に大きなくしゃみを一つしてしまいました。
— 弁信の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
「姥ヶ餅ちゅうはこれかい、旨えのう、もう一盆これへ出しなさろ」 鷹揚に命じたのが金茶金十郎でありました。
— 不破の関の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
それを小耳にハサんだ金茶金十郎が、いきみ出して立ち上りました。
— 不破の関の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
百六十七 よたとん先生が蹴落されて、勾配の急な草原を、ころころととめどもなく転がり落ちて、落ちついたところに、金茶金十郎が立小便をしておりました。
— 恐山の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
」 たずねられて、よたとんが、「これこれ斯様なる仕儀、無学|蒙昧の後輩を、故実の詮議によって教え遣わそうと致したところ、無法とや言わん、乱暴とや言わん……」 それを聞くと、こらえかねた金茶金十郎が、「いで、その無学蒙昧なる若輩共、この金十郎が取って押えて目に物見せて遣わさん、いざ、案内さっせい!
— 恐山の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
その苦衷を知ってか知らずにか、金茶金十郎が、傍らから差出口を試みて、「よたとん先生――いかがでござるな、この松の樹齢、一千と八年説に御異議ござらんかな」「さよう――」「一千〇八年と申すと、今より何年の前でござるかの」と金茶金十郎が、頭のよい質問を一つ切り出したものです。
— 恐山の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
そうして右の、「安直」の相役にはデモ倉が、名も「金茶金十郎」と改めて同行することになり、日ならずして、この安直先生と金茶金十郎の同行が、道庵の跡を慕い、これにくっつき、すりつき、もたれかけ、さんざんに牽制運動を試みようとする作戦が熟しました。
— 畜生谷の巻 『大菩薩峠』 青空文庫