引き割り
ひきわり
名詞
標準
文例 · 用例
やはり岱水で「二階はしごのうすき裏板」の次に「手細工に雑箸ふときかんなくず」があり、しばらく後に「引き割りし土佐材木のかたおもい」がある、これらも一つの群と見られる。
— 寺田寅彦 『連句雑俎』 青空文庫
豆はその中から断えず下へ落ちて行って、平たく引割られるのだそうだ。
— 夏目漱石 『満韓ところどころ』 青空文庫
同じ寄宿舎の食堂に同じ引割飯の香を嗅いだ其友達に思ひ比べると、実に丑松の様子の変つて来たことは。
— 島崎藤村 『破戒』 青空文庫
赤い佐渡牛は引割と言つて、腰骨を左右に切開かれ、其骨と骨との間へ横木を入れられて、逆方に高く釣るし上げられることになつた。
— 島崎藤村 『破戒』 青空文庫
一人の屠手は鋸を取出した、脊髄を二つに引割り始めたのである。
— 島崎藤村 『破戒』 青空文庫
屠牛の四 私は赤い牝牛が「引割」という方法に掛けられるのを見た。
— 島崎藤村 『千曲川のスケッチ』 青空文庫
脊髄の中央から真二つにそれを鋸で引割るのだ。
— 島崎藤村 『千曲川のスケッチ』 青空文庫
そう考えた彼は「一代女」を引割いて捨てた話をして、酷く足立には笑われた。
— 島崎藤村 『桜の実の熟する時』 青空文庫