直翅
ちょくし
名詞
標準
文例 · 用例
数寄の光壁更たけて、 千の鱗翅と鞘翅目、直翅の輩はきたれども、 公子訪へるはあらざりき。
— 宮沢賢治 『文語詩稿 一百篇』 青空文庫
キリギリス、バツタ、スヾムシ、マツムシ、クツハムシ、ケラ、コホロギ、カマキリなどゝいふ難渋な直翅類の標本でも、いさゝかな変色もなく、或る種は翅をひろげ、触手を張り、脚を伸して恰も生けるが如き恰好を保つてゐるのである。
— 牧野信一 『魚籃坂にて』 青空文庫
私の採集は膜翅から直翅に移つてゐたので、少なからず食指が動いたが、折角の姿勢と未曾有の恍惚状態を崩すのが惜しまれて尚も微動さへ浮べなかつた。
— 「吾が昆虫採集記」の一節 『夜見の巻』 青空文庫