切り口上
きりこうじょう
名詞
標準
stiff formality
文例 · 用例
親御も御得心ならば、今夜からすぐにお越し下さるように、わたくしがお迎いにまいりました」 女は切り口上で云った。
— 奥女中 『半七捕物帳』 青空文庫
つきましては、お俊儀は今日ただ今より私が世話することになりましたにつきましては早速お宅を立ち退くことにいたします、さようあしからず御承知を願い置きます』と切り口上でベラベラとしゃべり立てました、私は文句が出ないのでございます。
— 国木田独歩 『女難』 青空文庫
講演の口調 ラジオなどで聞くえらい官吏などの講演の口調は一般に妙に親しみのないしかつめらしい切り口上が多くてその内容も一応は立派であるがどうも聴衆の胸にいきなり飛び込んで来るようなものが少ない。
— 寺田寅彦 『柿の種』 青空文庫
きっとお詫びをいたします」 切り口上にこう云ったかと思うと、かれは跣足で表へとび出した。
— 少年少女の死 『半七捕物帳』 青空文庫
」 湯アガリは大変な切り口上でぐでりんを振り反ると、「ねえ石綿君、間違ひないでせうな!
— 牧野信一 『月あかり』 青空文庫
「それあ会ひますともさ……」 私は蝶の触角をピンセツトの先で整へながら、何となく切り口上で唸つた。
— 牧野信一 『真夏の朝のひとゝき』 青空文庫
それでも或る世話好きの人がお玉さんに嫁入りさきを媒妁しようと、わざわざ親切に相談にゆくと、お玉さんは切り口上でことわった。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
それでも或る世話好きの人がお玉さんに嫁入りさきを媒妁しようと、わざわざ親切に相談にゆくとお玉さんは切り口上で断わった。
— 岡本綺堂 『ゆず湯』 青空文庫