痴気
ちき
名詞
標準
文例 · 用例
容顔が美麗なで、気後れをするげな、この痴気おやじと、媼はニヤリ、「鼻をそげそげ、思切って。
— 泉鏡花 『神鷺之巻』 青空文庫
そんな噂が立って、この騒ぎの中に酒盛りをして乱痴気騒ぎをしている連中もある。
— 岡本かの子 『宝永噴火』 青空文庫
「この頓痴気野郎が」と云ひ様足許近くに置いてあつた痰壺を取上げて判官目がけて投げつけた。
— 平出修 『逆徒』 青空文庫
その中にあの大乱痴気が起つた。
— 有島武郎 『骨』 青空文庫
青年時代の乱痴気騒ぎや、父親との衝突。
— 中島敦 『光と風と夢』 青空文庫
周章狼狽、いやもう乱痴気騒ぎであるが、その夕立も一時間とはつづかず、せいぜい二十分か三十分でカラリと晴れて、夕日が赫と照る、蝉がまた啼き出すという始末。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
要するに女人は、毒蛇よりも忌むべしなどいうは、今日に適せぬ愚論で、中古の天主徒が洗浴を罪悪として、某尊者は、幾年|浴に入らなんだなど特書したり、今日の耶蘇徒が禁酒とか、公娼廃止とか喋舌ると同程度の変痴気説じゃ。
— 蛇に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
というわけだったから、私たちの有頂天の乱痴気騒ぎがその絶頂に達しているうちに、東の方ははやかすかにほんのりと白みかかっていたのだった。
— WILLIAM WILSON 『ウィリアム・ウィルスン』 青空文庫