本意ない
ほいない
形容詞
標準
reluctant
文例 · 用例
十分に打解けるつもりでゐてもこんな生真面目な話になると「君」とは云はないで「貴方」と云はなければならないのを白川は本意ないことに思つた。
— 平出修 『瘢痕』 青空文庫
しかし幸村は、譜代の部下七十余人しかないので辞退したが、後藤が、「人夫ども迄が、真田丸と云っている以上、御引受けないは本意ない事ではないか」と云ったので、「然らば、とてもの事に縄張りも自分にやらせてくれ」と云って引き受けた。
— 菊池寛 『真田幸村』 青空文庫
」 いかにも案外と、本意ない様子で、近所へ療治を頼まれて行っている、いまにも帰るでしょう。
— 泉鏡花 『雪柳』 青空文庫
後に家運が衰えて、止むなく三井八郎右衛門に譲渡さねばならなくなったが、せめて箱だけはと言って、そのまま残しておいたのを、とてももともと通りに家が栄えそうにもないので、いつまでも引き離しておくのも本意ないわけだと、その箱をも三井家に送って、久し振に茶入にめぐり合せたのは名高い話である。
— 薄田泣菫 『艸木虫魚』 青空文庫
』 お定は、怎やら奧樣に濟まぬ樣な氣がするので、怖る怖る行つて坐ると、お前も聞いた樣な事情だから、まだ一晝夜にも成らぬのにお前も本意ないだらうけれども、この内儀さんと一緒に歸つたら可からうと言ふ奧樣の話で、お定は唯顏を赤くして堅くなつて聞いてゐたが、軈てお吉に促されて、言葉寡に禮を述べて其家を出た。
— 石川啄木 『天鵞絨』 青空文庫
ただ恨むらくはこの袷というもの、着るべき間のはなはだ長からで、幾許もなくして単衣と代る、是非なしとはいえ江戸ッ児には本意なしとも本意ない。
— 柴田流星 『残されたる江戸』 青空文庫
中の君はこれを本意ないことに思ったが、とめることはできなかった。
— 東屋 『源氏物語』 青空文庫
そういう人の処へお登和を進げても折角苦心して柔く煮た料理がかえって君の気に入らんようでは本意ないね。
— 春の巻 『食道楽』 青空文庫
作例 · 標準
親の跡を継いでこの老舗旅館を任されたが、実は裏方ではなく表舞台に立つ料理人になるのが長年の夢であり、この立場は私の本意ない道だった。
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現場の状況を知らない上司からの理不尽な命令に従うのは全く本意ないが、中間の管理職という今の立場では真っ向から反論するわけにもいかない。
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彼女は友人に無理やり頼み込まれて人数の足りない合コンに参加したものの、終始本意ない表情を隠せずにスマートフォンばかりいじっていた。
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標準
unfortunate
作例 · 標準
全国大会の試合直前にチームの大黒柱であるエースが怪我をして欠場とは、応援する我々にとっても本人にとっても誠に本意ない結果となってしまった。
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収穫直前まで丹精込めて育てた果樹が、季節外れの大型台風で全て駄目になってしまうなんて、農家の方々にとってはどれほど本意ないことだろうか。
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お互いに些細な誤解が重なり意地を張った結果、小学生からの長年の親友と縁を切るような本意ない事態に陥ってしまったことが今でも悔やまれる。
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