断り状
ことわりじょう
名詞
標準
文例 · 用例
大蔵大臣をやめて仕舞ってからも、しばしば彼の失策の尻拭いはさせられ続けて来たスコッチの財政家も、とうとう煩に堪え無くなって彼に断り状を送りつけた。
— 岡本かの子 『バットクラス』 青空文庫
所で、驚いたことに、宴の日が近づくにつれ、白人及び白人に親しい土人達の一部から彼が受取った返辞は、悉く断り状だった。
— 中島敦 『光と風と夢』 青空文庫
手紙といふのは、若しも土曜日に他の約束が出来て熱海にゐる私を訪れ難い折に、簡単な断り状に過ぎなかつた。
— 牧野信一 『タンタレスの春』 青空文庫
出る時に十二社の吉井さんのところに女中が入用だから、ひょっとしたらあんたを世話してあげようと云う先生の言葉だったけれど、その手紙は薄ずみで書いた断り状だった。
— 林芙美子 『新版 放浪記』 青空文庫
みんな人生への断り状だ。
— 林芙美子 『新版 放浪記』 青空文庫
出る時に、十二社の吉井勇さんのところに女中がいるから、ひょっとしたら、あんたを世話してあげると云う、先生の言葉だったが、薄ずみで書いた断り状だった。
— 林芙美子 『放浪記(初出)』 青空文庫
約束はしたが急に帰郷しなければならない用件が出来たので失礼したといふ断り状だつた。
— 原民喜 『二つの死』 青空文庫
「私は音楽会など致す所存無之此段御断り申上候也」 まるで借金の断り状みたような、とてもひどいお返事なのです。
— 三浦環 『お蝶夫人』 青空文庫