前言往行
ぜんげんおうこう
名詞
標準
words and deeds of the people of yore
文例 · 用例
但予の特に氣付いたのは、例へば大畜の卦の中で九三の爻には良馬の語あり、六四の爻には童牛之豕之牙の語があつて、此卦は元來獸畜の意味であつたに相違ないのであるが、それを大象には、君子以多識前言往行、以畜其徳、とあつて、畜を養ふと解してゐるが如き、是れ明かに象傳の解釋が經文の原意と一致しないのである。
— 内藤湖南 『易疑』 青空文庫
六經といふものは古來の聖人の前言往行であるが、その前言往行といふものは、皆な器によつて現はれて居るので、それを記載したのが六經であるから、六經が道を現はすには、器によつて之を現はしてゐるのである。
— 内藤湖南 『章學誠の史學』 青空文庫
しかしながら孔子の道は、單に空言に託せずして、之を行事に現はすといふことを主とした、その行事といふのが即ち古來の前言往行をいふので、それを現はす所のものは即ち史であるから、この人の考では、凡そ學問といふものは即ち史學である、史學でないものは學問でないと、かう考へたのである。
— 内藤湖南 『章學誠の史學』 青空文庫
只だ茲に後世になつて道なり教なりが、色々多岐に分れて來るといふのは、即ち儒者などの如く、その古來から存してゐる器によつて學んで居りながら、器よりして道を認める所まで思ひを致さないで、只だ故なく前言往行を記憶してゐるだけで、發明する所がない愚昧な一派の者がある。
— 内藤湖南 『章學誠の史學』 青空文庫
一方には又古來の前言往行に因らず、器を載せた六經に因らずして、只何んでも自分の心で考へて、自ら是とするやうになる一派の者もある。
— 内藤湖南 『章學誠の史學』 青空文庫
章學誠の六經皆史といふことはさういふ意味でないのであつて、六經は皆古來の前言往行を記録した所のもので、即ちその聖人の道を載せる所の器を現はしたものであるといふ意味である。
— 内藤湖南 『章學誠の史學』 青空文庫
元來記注といふものは、前言往行を忘れない爲めにするものであるが、その記注には必ず事實あつたことをそのまま書く法則を立てて、さうして遺漏なく之を傳へなければならぬ。
— 内藤湖南 『章學誠の史學』 青空文庫
作例 · 標準
前言往行を鑑みて、現代のリーダーが学ぶべき倫理観を考察する。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
彼は古典の愛読家で、よく会話の中で前言往行を引き合いに出す。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
伝統を重んじる一族として、子孫に前言往行の尊さを教え込んでいる。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview