水手
すいしゅ
名詞
標準
文例 · 用例
「白紙手頼り水手頼り、紙捻手頼りにい……」と巫女の婆さんの聲は前齒が少し缺けて居る爲に句切が稍不明であるがそれでも澁滯することなくずん/\と句を逐うて行つた。
— 長塚節 『土』 青空文庫
英国なども、漁村には漁夫|水手相応の手軽き礼拝堂あり。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
」 辰代は水枕をしてやり、額を水手拭で冷してやった。
— 豊島与志雄 『変な男』 青空文庫
」 そして取敢えず、澄子が水手拭で額を冷してやってる間に、辰代は氷を買いに出かけた。
— 豊島与志雄 『変な男』 青空文庫
我はうるはしきシレーナなり、耳を樂しましむるもの我に滿ちみつるによりて海の正中に水手等を迷はす 一九―二一我わが歌をもてウリッセをその漂泊の路より引けり、およそ我と親しみて後去る者少なし、心にたらはぬところなければ。
— LA DIVINA COMMEDIA 『神曲』 青空文庫
帯のない女の衣裳形が、水手たちの口の端に上らないところを以てして見ると、これは早くもお角さんのたしなみが与って救われたものです。
— 京の夢おう坂の夢の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
がやがや騒ぐ水手楫取どもをおさえた船頭が、またも何か驚異の叫びを立てて、「おかしい……二人とも、ちっとも水を呑んでいねえぞ」と言いました。
— 京の夢おう坂の夢の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
こういう心持で、船の中の乗組、船頭、水手、楫取のすべての面を頭に浮べたが、どうも考えてみただけでは、これはと思わしい相手が思いつかない。
— 椰子林の巻 『大菩薩峠』 青空文庫