朝雲
あさぐも異読 ちょううん
名詞
標準
morning clouds
文例 · 用例
太郎坊附近の、黄紅朱樺の疎らな短木の中を、霧は幾筋にもなって、組んず、ほぐれつして、その尖端が愛鷹山の方向へと流れて行く、振り返れば、箱根|火山彙には、雲が低く垂れて、乙女峠から金時山の腰へかけて、大河の逆流するばかり、山と山との間は、幾つにも朝雲が屯ろして、支流が虚空の方々に出来る。
— 小島烏水 『雪中富士登山記』 青空文庫
そしてわたしは赤い朝雲のうしろに引きさがったのです」第十一夜「婚礼の祝宴がありました」と、月が話しました。
— BILLEDBOG UDEN BILLEDER 『絵のない絵本』 青空文庫
下秋の朝雲あさ燒くる、眞日の光の奇異しくも、あめつちなべて黄變して、草もゆるがぬ日を一日。
— 長塚節 『長塚節歌集 中』 青空文庫
朝雲を破る太陽の如く、深夜を掃照するサーチライトの如く、全篇の生気を一挙に躍動させ初めるのだから大したものである。
— 夢野久作 『創作人物の名前について』 青空文庫
次の日の朝雲は晴れた。
— 横光利一 『妻』 青空文庫
山国の深さを思わせるような朝雲が、見あげる山の松の梢ごしに奇しく眺められた。
— 徳田秋声 『あらくれ』 青空文庫
山越えに、××国の方へ渉ろうとしている学生は、紫だった朝雲が、まだ山の端に消えうせぬ間を、軽々しい打扮をして、拵えてもらった皮包の弁当をポケットへ入れて、ふらりと立っていった。
— 徳田秋声 『あらくれ』 青空文庫
今度は山崎朝雲氏が入門された時分のことになります。
— その後の弟子の事 『幕末維新懐古談』 青空文庫
作例 · 標準
朝雲の例文