猫の額
ねこのひたい
表現名詞
標準
tiny area
文例 · 用例
ソビエトロシアの映画監督が「日本」のフィルムを撮って露都で公開したとき、猫の額のような稲田の小区画に割拠して働く農夫の仕事を見て観衆がふき出して笑ったという話である。
— 寺田寅彦 『日本人の自然観』 青空文庫
「何だい、たったあれっぽち、猫の額ほどの田を買うて、地主にでもなったような気で居るんだ。
— 黒島傳治 『浮動する地価』 青空文庫
竜閑橋ってえ処の猫の額みたいなケチな横町で生れたもんでゲスが、ヘヘヘ。
— 夢野久作 『悪魔祈祷書』 青空文庫
」 と、雁首で、猫の額をぴしりと打つた、ぎやつ、と叫ぶと、猫は斜かひに飛んで、早や、其處が用水べりの田圃に飛んだ。
— 泉鏡太郎 『二た面』 青空文庫
もちろん亜弗利加内地旅行だの、両極探検だのに比すれば、まるで猫の額を蚤がマゴついているようなものであるが、それでも、口をアングリ開けて昼寝をしているよりは、千倍も万倍も愉快に相違ない。
— 押川春浪 『本州横断 癇癪徒歩旅行』 青空文庫
ほんにさ、猫の額ほどな処で二十六|間と尋ねたが分らねえ。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
向うは余所の蔵で行詰ったが、いわゆる猫の額ほどは庭も在って、青いものも少しは見える。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
そして、水際に猫の額ほどの空地もなくなると、第二段階としてその郊外に向けて農耕地域の上に触角を伸ばしていくのだ。
— 佐左木俊郎 『或る嬰児殺しの動機』 青空文庫
作例 · 標準
東京の住宅事情は厳しく、猫の額ほどの庭しかない家が多い。
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彼の書斎は猫の額のような広さだが、快適そうにしている。
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このアパートのバルコニーは、猫の額で植木鉢一つ置くのがやっとだ。
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