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橋懸かり

はしがかり
名詞
1
標準
文例 · 用例
岩には雪を真白に積もらせ、それから平舞台への橋懸かりにかけて一面に雪布を敷つめる。
藤野古白 戦争 青空文庫
」「何、もう御覧の通、こちらは中庭を一ツ、橋懸で隔てました、一室別段のお座敷でござりますから、さのみ騒々しゅうもございませんが、二百余りの客でござりますで、宵の内はまるで戦争、帳場の傍にも囲炉裡の際にも我勝で、なかなか足腰も伸びません位、野陣見るようでござりまする。
泉鏡花 伊勢之巻 青空文庫
箒を担いだ爺さんが橋懸りを五六歩来て、そろりと後向になって、婆さんと向い合う。
夏目漱石 草枕 青空文庫
吉例によつて熨斗目長上下の若年寄が、能舞台の階段を昇り、橋懸へ来て幕に向ひ「お能始めませい」と声をかけた。
二十四世 観世左近 よくぞ能の家に 青空文庫
橋懸を歩むにも方式がある。
二十四世 観世左近 よくぞ能の家に 青空文庫
「劇とは何事かが到來するものであり、能とは何びとかが到來するものである」といふ彼らしい莊重な定義をいきなり冒頭に置いてから、クロオデルは、先づ、橋懸りと本舞臺とからなる舞臺の説明から始め、それから能の音樂――囃子と地謠と――を紹介する。
堀辰雄 クロオデルの「能」 青空文庫
すぐ南隣りは、大串という呉服問屋の大家の住居で、これも同様な橋懸りに長い黒板塀をめぐらし、その先も、また赤門寄りの静かな通りも、すべて生垣や門構えばかりである。
――四半自叙伝―― 忘れ残りの記 青空文庫
それから楽屋でシラベがきこえ、それがすむと片幕で、笛方、小鼓方、大鼓方、と程よい間をおいて橋懸をしづしづと登場する。
中勘助 能の見はじめ 青空文庫