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立文

たてぶみ
名詞
1
標準
文例 · 用例
かけきやは川瀬の波もたちかへり君が御禊の藤のやつれを 紫の紙に書いた正しい立文の形の手紙が藤の花の枝につけられてあった。
乙女 源氏物語 青空文庫
例のように外見はきまじめに大きく封じた立文であった。
宿り木 源氏物語 青空文庫
午ごろであるが、小さい童女が緑の薄様の手紙の大きい形のと、小さい髭籠を小松につけたのと、また別の立文の手紙とを持ち、むぞうさに走って来て夫人の前へそれを置いた。
浮舟 源氏物語 青空文庫
ことに貴女らしいふうも見えぬ手紙ではあるが、心当たりのおありにならぬために、また立文のほうを御覧になると、いかにも女房らしい字で、新年になりまして、そちら様はいかがでいらっしゃいますか。
浮舟 源氏物語 青空文庫
白い色紙を立文にしてあった。
浮舟 源氏物語 青空文庫
是が伊沢氏の不立文字の由つて来る所である。
森鴎外 伊沢蘭軒 青空文庫
「よく、剣禅一致と申すことを聞きまするが、不立文字にて、生死を超越する境地は、剣も、禅も同じと致しまして、昨夜の、馬鹿と申された一喝、その気合の鋭さは、剣客の気合とても遠く及ばぬ気魄が、迸っておりまして、某の腹の中へも、ぐゎーんと響いて、暫く、呆然としておりました。
直木三十五 南国太平記 青空文庫
実際それらの教団の中には理論のための理論をもてあそぶソフィスト的学生もあれば、論争が直ちに闘争となるような暴力団体もあり、禅宗のように不立文字を標榜して教学を撥無するものもあれば、念仏の直入を力調して戒行をかえりみないものもあった。
――予言僧日蓮―― 学生と先哲 青空文庫