爪の先ほど
つめのさきほど
表現
標準
small amount
文例 · 用例
そうして愛子の挙動を爪の先ほども見のがすまいとした。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
わたしたちに比べれば、あなたはずっと勇敢で、正直で、深刻だけれど、もっとよく考えてね、爪の先ほどでもいいから寛大な気持になって、わたしを大目に見てちょうだい。
— ――喜劇 四幕―― 『桜の園』 青空文庫
平常、高瀬などでも浩のことは賞めこそすれ、悪いなどとは爪の先ほども云ったことがないので、孝之進は心ひそかにKの取締りからも、同様な賞讃を期待して出かけて行った。
— 宮本百合子 『日は輝けり』 青空文庫
第一、自己を脱却するすべときたら、爪の先ほどの心得もないこの俺が、むかしのことを思い出したところでなんになるものか!
— ドストエーフスキイ 『永遠の夫』 青空文庫
先刻この部屋へはいって來てちらとリーザの姿を認めた時も、意外の感はあるにはあったが、とはいえ豫感だとか特別な想念だとかいうものは、爪の先ほども浮かんではこなかったのである。
— ドストエーフスキイ 『永遠の夫』 青空文庫
だが、そこには往き来する人がいたし、悪童どもも遊んでい、かれらはみなその二人を認めたのであるが、爪の先ほどの関心を示す者もなく、むしろそのことのほうに私はおどろいた。
— 山本周五郎 『青べか物語』 青空文庫
それはいつもたやすいことじゃあない、ほんの爪の先ほどのくふうでも、あぶら汗をながし、しんの萎えるほど苦しむことが少なくない。
— 山本周五郎 『おさん』 青空文庫
そのことは、又左衛門の吟味のはしはしによくあらわれていて、栄二は心の中で冷笑したが、爪の先ほども顔色には出さなかった。
— 山本周五郎 『さぶ』 青空文庫
作例 · 標準
私の悩みなんて、宇宙の広さに比べれば爪の先ほども小さく感じられる。
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「爪の先ほどの可能性でもあるなら、私は最後まで諦めない」
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彼は自分の非を爪の先ほども認めようとせず、周囲を困惑させた。
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