長煩い
ながわずらい
名詞
標準
文例 · 用例
わたくしはその恋愛が非常に傷けられたと存じました時、その為に、長煩いで腐って行くように死なずに、意識して、真っ直ぐに立った儘で死のうと思いました。
— 太宰治 『女の決闘』 青空文庫
幕府の時分旗本であった人の女で、とある楼に身を沈めたのが、この近所に長屋を持たせ廓近くへ引取って、病身な母親と、長煩いで腰の立たぬ父親とを貢いでいるのがあった。
— 泉鏡花 『葛飾砂子』 青空文庫
この土地の領主は三年あまりの長煩いで去年の秋に世を去った。
— 旅絵師 『半七捕物帳』 青空文庫
背中には長煩いで床についていた一人の老母もある。
— 第一部下 『夜明け前』 青空文庫
伊之助が長煩いの床の敷いてあるところは、先代金兵衛の晩年に持病の痰で寝たり起きたりしたその同じ二階の部屋である。
— 第二部下 『夜明け前』 青空文庫
第一、姉さんが素晴しい元気で、長煩いの後の人とも思われないということは、小父さんがよくこぼしこぼしした、「米の病気は十年の不作」を取返し得る時代に向いて来たかのようであった。
— 島崎藤村 『桜の実の熟する時』 青空文庫
山之助は心配をいたして種々と申しますると、繼「なに仮令半年一年の長煩いをなすっても私が御詠歌を唄って報謝を受けて来れば、お前さん一人位に不自由はさせません、それに私も少しは儲えが有るから、まア/\決して心配をなさるな」 と云って山之助に力を附けます。
— 三遊亭圓朝 『敵討札所の霊験』 青空文庫
わたくしはその恋愛が非常に傷けられたと存じました時、そのために、長煩いで腐って行くように死なずに、意識して、真っ直ぐに立ったままで死のうと思いました。
— オイレンベルク Herbert Eulenberg 『女の決闘』 青空文庫