手当金
てあてきん
名詞
標準
文例 · 用例
どうせご番所のお手当金をいただくんだもの、足代ぐらいはしみったれなくたっていいじゃござんせんか」「だから、おめえなんざいつまでたっても出世しねえんだ。
— 曲芸三人娘 『右門捕物帖』 青空文庫
江戸ではまだ敵討の願を出したばかりで、上からそんな沙汰もないうちに、九郎右衛門は意気揚から拵附の刀|一腰と、手当金二十両とを貰って、姫路を立った。
— 森鴎外 『護持院原の敵討』 青空文庫
道中御手当金二十八両一分一朱と銭五百三十三匁受取。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
牧は、廊下へ立ったまま、出て来た女中に「山内が、その辺に居らぬか、お捜し下さるよう」 女中が、去ると「牧殿、これへ、御手当金を、置いておきますぞ」 と、云って、金包を出して、畳へ置いて、押えつけた。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
先ず陸軍大臣が保健省設立を提案するという興味ある形で今日とりあげられている青年男女の体格低下の問題や、婦人労働者の退職手当金の問題、又頻々たる心中事件の意味など、恋愛論が、恋愛論の枠の中を廻っていただけでは解決し得ぬ先行的事情が、附随してとりあげられなければ、実際性は稀薄なのである。
— 宮本百合子 『もう少しの親切を』 青空文庫
百両の家作料と三カ年の手当金百五十両を給した。
— 本庄陸男 『石狩川』 青空文庫
其後、家の人たちは知人のところに同居しているが、彼女は以前の奉公先からの多額な手当金をもとでに、或る家の階下を借りて酒場を初めた。
— 豊島与志雄 『紫の壜』 青空文庫
そのかわりに政府の方からも幾分の手当金があって大分に品格が違って居ります。
— 河口慧海 『チベット旅行記』 青空文庫