渋紙
しぶがみ
名詞
標準
paper treated with astringent persimmon juice
文例 · 用例
人間も渋紙で物を包んで水の浸入に備えたり、渋面をして他人との交渉を避けたりする。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
キャディが三人、一人はスマートで一人はほがらかな顔をしているがいずれも襟頸の皮膚が渋紙色に見事に染めあげられている。
— 寺田寅彦 『ゴルフ随行記』 青空文庫
……まだこの時も、渋紙の暖簾が懸った。
— 泉鏡花 『国貞えがく』 青空文庫
汚れた手拭で頬冠りをして、大人のような藍の細かい縞物の筒袖単衣の裙短なのの汚れかえっているのを着て、細い手脚の渋紙色なのを貧相にムキ出して、見すぼらしく蹲んでいるのであった。
— 幸田露伴 『蘆声』 青空文庫
見たところ元気のいい子で、顔も背中も渋紙のような色をして、そして当時|流行っていた卑猥な流行唄を歌いながら丸裸の跣足で浜を走り廻っていた。
— 寺田寅彦 『海水浴』 青空文庫
垢染みて、貧乏|皺のおびただしくたたまれた、渋紙のような頬げたに、平手で押し拭われたらしい涙のあとが濡れたままで残っている。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
膠もない、活気もない、艶も光もない渋紙色した彼の顔面に相当する彼の声は、常に雑音で低調で、平板である。
— 平出修 『逆徒』 青空文庫
畳の上には汚れ除けの渋紙が敷き詰めてある、屏風や長押の額、床の置ものにまで塵除けの布ぶくろが冠せてある。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
作例 · 標準
古くから、渋紙は包装紙や型紙として利用されてきた。
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丈夫な渋紙でできた団扇は、夏の風物詩だ。
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伝統工芸品の中には、渋紙を用いたものが数多く存在する。
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