飭
飭
名詞
標準
文例 · 用例
ゆえに社会的自個の行動は、毫も戒飭するところなく検束する趣なく、極めて随意に、心の動くままに振舞いたり、親鸞のいわゆる自然法爾なるものと、すこぶる相似たるの跡ありといえども、しかも子規子の態度は、釈迦如来の知らざるところ、親鸞上人の知らざるところなり、嗚呼あに偉ならずや、予はなお終に臨で一言せん。
— 正岡先生論 『絶対的人格』 青空文庫
抽斎は気遣って、「五百、お前にも似ないじゃないか、少ししっかりしないか」と飭めた。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫
然るに漸く長じて放縦になり、学業を荒棄し、父兄の戒飭を受けて改めなかつた。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
榛軒は将来を飭めた後に往診した。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
文左衛門は助六を呼んで戒飭する。
— 森鴎外 『細木香以』 青空文庫
氷の如く冷徹りたる手をわりなく懐に差入れらるるに驚き、咄嗟と見向かんとすれば、後より緊と抱へられたれど、夫の常に飭める香水の薫は隠るべくもあらず。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
夫人は半ば好奇的で、半ば戒飭的な態度を取った。
— 夏目漱石 『明暗』 青空文庫
小林に啓発されるよりも、事実その物に戒飭される方が、遥かに覿面で切実でいいだろう」 これが別れる時二人の間に起った問答であった。
— 夏目漱石 『明暗』 青空文庫