馮河
ひょうが
名詞
標準
文例 · 用例
」と式部の手のゆるんだすきを見て駒に一鞭あて、暴虎馮河、ざんぶと濁流に身をおどらせた。
— 太宰治 『新釈諸国噺』 青空文庫
少からず、てれくさい思いであったが、暴虎馮河というような、すさんだ勢いで、菊屋へ押しかけ、にこりともせず酒をたのんだ。
— 太宰治 『未帰還の友に』 青空文庫
それから、「こんな暴虎馮河の曲芸は、やめとく方が利口じゃないでがすか。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
君は天下の志士を以て任ずる豪傑なれば、さまで事に驚くことはなからむと思ひきと答へたるも、考へ直せば、暴虎馮河の譏は免れざるべし。
— 大町桂月 『多摩川冒險記』 青空文庫
」一〇 雪之丞が、うわべでは、うなずきながらも、心にはなお不承らしいのを、老いたる孤軒はなだめるように見て、「わしはいつぞや、八幡境内で、油断のう進めとはいうたが、しかし暴虎馮河こそつつしむべきだ。
— 三上於菟吉 『雪之丞変化』 青空文庫
謂わば暴虎馮河の勇、何程のことがござりましょう。
— 国枝史郎 『赤坂城の謀略』 青空文庫
暴虎馮河の徒には孔子は与せずといったが、世俗はいまだ彼らに敬服する。
— 新渡戸稲造 『自警録』 青空文庫
而して同時に又彼は暴虎馮河死して悔いざるの破壊的手腕を有したりき。
— 芥川龍之介 『木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)』 青空文庫