申し開く
もうしひらく
動詞
標準
文例 · 用例
もし、老中などから異議があっても、堂々と申し開くだけの自信があった。
— 菊池寛 『奉行と人相学』 青空文庫
さう聞くと、疑はれるのも無理はなかつたと気づき、わたしは、急に自分が非常に悪い奴のやうに見られることの当然さから、申し開くすべもなく、ぼんやりしてしてしまつた。
— 牧野信一 『好日の記』 青空文庫
なお申し開くことがあれば屯所へ出てから申せ、貴様も証人として出たくば引張ってやる」 歩兵はうるさいから、道庵の胸倉を取って嚇すと、「歩兵さん、歩兵さん、まあお待ちなさいまし、どうか穏かに話を致そうではございませんか。
— 市中騒動の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
公の法廷で堂々申し開くに如くはない、と。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫
申し開く筋があるなら、とにかく安治川のお下屋敷へきた上にいたせ」「いや、なんと申そうが、この方どもは、さような所へ引かれてゆく覚えがない」「阿波の御禁制を犯し、お家の内秘をのぞこうとする不敵な大罪、言いのがれはかなわぬ」「禁制とは阿波領だけの禁制で、よも天下の大法ではござるまい。
— 上方の巻 『鳴門秘帖』 青空文庫
「――下向して、不審を申し開くべし」との沙汰なのだ。
— 世の辻の帖 『私本太平記』 青空文庫
大徳寺の諸老は極度に狼狽して、如何に申し開くべきかに迷ったが、沢庵はこれを見兼ねて自ら筆を採り、玉室、江月、沢庵の連署を以って、此の度の出世は寺法先規に従ったまでで、決して違法には非ざる所以の返答書を認めて、幕府に呈した。
— 吉川英治 『随筆 宮本武蔵』 青空文庫