旧巣
きゅうそう
名詞
標準
文例 · 用例
重太郎や※が何時旧巣へ帰って来るかも知れぬので、過日来昼夜交代で網を張っているのである。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫
が、其のお杉は二十年|前から此の旧巣へ戻って、加之も今や其の老たる屍を窟の底に横えていようとは夢にも思い及ばなかった。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫
つれなき風は吹きすぎて、旧巣啣へて飛び去りぬ。
— 上田敏 『海潮音』 青空文庫
※とまた粕谷の旧巣に帰って来ました。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
普段は学校に囚へられてゐる子供たちも解放されて故郷の旧巣に還つて来る。
— 吉田絃二郎 『八月の星座』 青空文庫
人間も渡鳥のように、時節が来るや否や、わけもなく旧巣を捨てて飛去ることができたなら、いかに幸であったろう。
— 永井荷風 『西瓜』 青空文庫