風声
ふうせい
名詞
標準
文例 · 用例
独り歩み黙思|口吟し、足にまかせて近郊をめぐる」同二十二日――「夜|更けぬ、戸外は林をわたる風声ものすごし。
— 国木田独歩 『武蔵野』 青空文庫
しかも耳を澄ませば遠きかなたの林をわたる風の音す、はたして風声か」同十四日――「今朝大雪、葡萄棚堕ちぬ。
— 国木田独歩 『武蔵野』 青空文庫
屋外の風声をきく、たちまち遠くたちまち近し。
— 国木田独歩 『武蔵野』 青空文庫
二者の間、既に是の如し、風声鶴唳、人|相驚かんと欲し、剣光|火影、世|漸く将に乱れんとす。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
さすがの燕王も心に之を悪みて色|懌ばず、風声雨声、竹折るゝ声、樹裂くる声、物凄じき天地を睥睨して、惨として隻語無く、王の左右もまた粛として言わず。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
『本の未来』に加え、『パソコン創世記』も読んでくれた井上さんは、同紙の「潮音風声」という欄に、コラムを書かないかと誘ってくれた。
— 富田倫生 『短く語る『本の未来』』 青空文庫
格之介の逃亡の理由が分かるにつれ、桑名藩士も官軍の人たちも、格之介が風声鶴唳におどろいて逃走を企て、捨てぬでもよい命を捨てたことを冷笑した。
— 菊池寛 『乱世』 青空文庫
」と、写真班の一人が叫んで、走り出すと、皆は風声鶴唳と云う有様で、バタ/\と下車しかけて居る乗客を押しのけながら、列車の後方を目がけて駆け出しました。
— 菊池寛 『たちあな姫』 青空文庫