緒擦れ
おずれ
名詞
標準
文例 · 用例
七 小春の身を、背に庇って立った教授が、見ると、繻子の黒足袋の鼻緒ずれに破れた奴を、ばたばたと空に撥ねる、治兵衛坊主を真俯向けに、押伏せて、お光が赤蕪のような膝をはだけて、のしかかっているのである。
— 泉鏡花 『みさごの鮨』 青空文庫
保と三越へ行った日、帰って見ると左足に鼻緒ずれができていた。
— 宮本百合子 『伸子』 青空文庫
そんなら芸者でもあの柔かい足に鼻緒ずれも出来ず、大事の大事の着物も汚さずまた時々頓狂な声も出さずに済む訳だ。
— 牧野富太郎 『植物記』 青空文庫