煩いさ
うるさいさ
形容詞
標準
文例 · 用例
然しこのリアリズムは、強権主義に煩いされた「党」の陣営内にあっては、事件や場面にのみ局限されて、人間の性格を視野の外に逸するのは、蓋し当然の帰結であろう。
— 豊島与志雄 『性格を求む』 青空文庫
相当の年所をさえ経たなら、過去の記憶に煩いされるところなく、阿曽の妻として、弘の母なる人として、ずいぶん心やすく往復されそうにも感ずるのである。
— 谷崎潤一郎 『蓼喰う虫』 青空文庫
医者といふ職業上から、父は患者以外の来客を煩さがつて居た。
— 萩原朔太郎 『僕の孤独癖について』 青空文庫
医者という職業上から、父は患者以外の来客を煩さがって居た。
— 萩原朔太郎 『僕の孤独癖について』 青空文庫
無邪気な、詰らない疑問が飛び出して、私を煩さがらさなかつた。
— 葉山嘉樹 『氷雨』 青空文庫
」 と頭を掉ったが、いたいけに、拗ねたようで、且つくどいのを煩さそう。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
手紙を巻戻しながら顔を振上げると、乱れたままの後れ毛を、煩さそうに掻上げて、「ついぞ思出しもしなかった、乳なんか飲まれて、さんざ膏を絞られたわ。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
夫れを無理につかまへて、ねだつては話してもらひましたが、嘸ぞ煩さかつたらうと思つて、今考へると気の毒です。
— 泉鏡花 『いろ扱ひ』 青空文庫