忠死
ちゅうし
名詞
標準
文例 · 用例
郷里ではその子の禎介氏の記念図書館の館長をしていられ、老後を全く壮烈な忠死を遂げた、その子の名誉を己れの円光として生きている人である。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
どうぞそれだけは御免下さりませ」「いや、国家のために忠死する武士の記念じゃ。
— 森鴎外 『堺事件』 青空文庫
夏目次郎左衛門等の忠死なくんば、家康危かった。
— 菊池寛 『長篠合戦』 青空文庫
当時九州には、先に建武の中興に忠死した菊池武時の子武敏があり、少弐貞経を誅し、勢威を振つてゐたので、尊氏を迎へ撃つて、博多の東方なる多々良浜で激戦したが、時利あらず、敗退したため尊氏の勢力は、九州一円を風靡し、九州の将士争うて之に属した。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
正成、桜井駅に子|正行と訣別し、兵庫に赴きて、義貞と共に賊の大軍と戦ひ、腹背敵を受けて忠死を遂げた。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
その王妃は冊立後間もなく身ごもり給いて、明け暮れ一室に起臥しつつ紡績と静養とを事とせられしが、その室の※間には、先王の身代りとなりて忠死せし黒奴の肖像画が唯一個掲げあり。
— 夢野久作 『押絵の奇蹟』 青空文庫
……彼の忠死を犬死ににはしまい!
— 国枝史郎 『あさひの鎧』 青空文庫
即ち楠公の忠死を權助の首縊りに比した教育家もある、我國語を英語と定めんければならぬと唱へた經世家もあつた。
— 狩野直喜 『支那近世の國粹主義』 青空文庫