炮烙
ほうらく
名詞
標準
文例 · 用例
病友はまたずっと溯った幼時の思い出を懐しもうとするのか、フライパンで文字焼を焼かせたり、炮烙で焼芋を作らせたりした。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
それを炮烙で炒ってお八つの代わりに食ったりした。
— 寺田寅彦 『球根』 青空文庫
」 勝手もとを取り散らしてゐるおくみは、前垂れのはしで胡麻を煎つた炮烙を取り下して、考へ迷ふやうにかう言つた。
— 鈴木三重吉 『桑の実』 青空文庫
まだそればかりか、妲己のすすめに従って、炮烙の刑という世におそろしい刑罰を作り出した。
— 岡本綺堂 『玉藻の前』 青空文庫
宗助は小供の時から、この樟脳の高い香と、汗の出る土用と、炮烙灸と、蒼空を緩く舞う鳶とを連想していた。
— 夏目漱石 『門』 青空文庫
文禄五年筆『義残後覚』四に、四国遍路の途上船頭が奇事を見せんという故蘆原にある空船に乗り見れば、六、七尺長き大蛇水中にて異様に旋る、半時ほど旋りて胴中|炮烙の大きさに膨れまた舞う内に後先各二に裂けて四となり、また舞い続けて八となり、すなわち蛸と化りて沖に游ぎ去ったと見ゆ。
— 蛇に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
伊勢の御笥作り内人土屋氏は昔槌屋と称え、豪富なりしを悪み数十人囲み壊りに掛かりかえって敗北した時、荒木田守武の狂歌に「宇治武者は千人ありとも炮烙の槌一つにはかなはざりけり」、蛆虫を宇治武者にいい做したのだ(石崎文雅『郷談』)。
— 鼠に関する民俗と信念 『十二支考』 青空文庫
「あきらめ」につづいて、「誓言」「女作者」「木乃伊の口紅」「炮烙の刑」と進むにつれ、田村俊子の気質と作品とは、益々あますところなく当時のロマンティックな文学の潮流に谺しながら、その流れのなかでも、まことに際だった一筋の赤い糸となって行った。
— 宮本百合子 『婦人と文学』 青空文庫
ウィキペディア
炮烙(ほうらく)は、中国の古文献に記述された刑罰の1つである。文献によっては焙烙とも表記される。
出典: 炮烙 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0