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機略縦横

きりゃくじゅうおう
名詞名詞-の形容詞
1
標準
very resourcefully using tactics adapting oneself to the requirements of the moment
文例 · 用例
そうしてこの程度まで鼻の表現を研究し得れば、最早所謂、機略縦横、神出鬼没の行き止まりとして世間から一種の敬意を払われるので、しかもこれを世渡りの秘訣、処生法の免許皆伝と心得ている人が又|頗る多いように見受けられるのであります。
夢野久作 鼻の表現 青空文庫
対手は機略縦横、評判の切れ者なのでした。
千代田城へ乗り込んだ退屈男 旗本退屈男 第十一話 青空文庫
一筋縄にも二筋縄にもかからない精力絶倫、機略縦横、血もなく、涙も無いといったような超努級のガッチリ屋が、熊鷹式の眼を爛々と光らしているものだ。
夢野久作 山羊髯編輯長 青空文庫
十八世紀は、周知の如く、ヨーロツパに於ける社会革命の前夜であつて、澎湃たる自由の精神は言わば肉体化されて、一種他の時代に見られない、機略縦横、闊達無軌道な人間の典型を庶民階級の中に生み出した。
――ボーマルシエ、辰野隆訳『フィガロの結婚』 秘伝の名訳 青空文庫
「オオ、なんとしたことであろう」 あまりの口惜しさに、咲耶子はさらに再三再四、胡蝶の陣を立てなおして、応戦をこころみたが、こなたで焔の陣をしけば、かれは水の陣を流して防ぎ、その軍配は孫呉の化身か、楠の再来かと、あやしまれるほど、機略縦横の妙をきわめ、手足のごとく、奇兵に奇兵を次いでくる。
吉川英治 神州天馬侠 青空文庫
――もちろん、みずから全土の朝廷軍を御簾の内からうごかすの御意志は元々なかったが、しかし諸将を用いること棋盤の駒のごとく、機略縦横な謀略の才なども、ついには御自身を兵火のうちに投じ、またしばしば、獄窓につながれるなどの、帝王としては、余りにも数奇に過ぎる生涯を必然にしてしまわれたものであった。
黒白帖 私本太平記 青空文庫