御座敷
おざしき
名詞
標準
文例 · 用例
すると葛岡は、何気ない様子で襖を斜に指し、「この奥の御座敷で、そりゃ赤城が真正面によく見える」 と答えました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
私は滅多に御座敷はありませんし、あの……」 とお千世は言淀んだが、「鑑札のお代だって余計なものだのに、電話なんか無駄だからって、それで、譲ってしまったんでしょう。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
靴を脱いで上がると、御座敷があきましたからと下女が二階へ案内をした。
— 夏目金之助 『坊っちやん』 青空文庫
所へ御座敷はこちら?
— 夏目金之助 『坊っちやん』 青空文庫
御座敷の横手には古い土蔵が二棟つゞいて居ります。
— 岡本綺堂 『三浦老人昔話』 青空文庫
そうして、もとの御居間の縁さきから這い上って、怖々に内を覗いてみますと、燈火は瞬きもしないで静かに御座敷を照らしているばかりで、そこに奥様のお姿は見えませんでした。
— 岡本綺堂 『三浦老人昔話』 青空文庫
万事手ぬかりのない筈とは存じて居りまするが、ではもう一度念のために、御座敷を見※つてまゐりまする。
— 岡本綺堂 『番町皿屋敷』 青空文庫
その以前の浪花節は専ら場末の寄席に逼塞して、聴衆も下層の人々が多かったのであるが、次第に勢力を増して来て、市内で相当の地位を占めている席亭も「御座敷浄瑠璃、浪花節」のビラを懸けるようになった。
— 岡本綺堂 『寄席と芝居と』 青空文庫