あらん限り
あらんかぎり
表現副詞名詞-の形容詞
標準
all
文例 · 用例
厳密に云へば天才者とは、無機的要素を人間能力なるものゝあらん限りに於て見る者のことぞ。
— 中原中也 『地上組織』 青空文庫
おふくろの方では、水を飲ませといてから殴るのであるから、充分に思ひやりのある処置と信じてゐるのだらうが、殴られる子供の側になつて考へると、何のために、母親が自分を殴るのか、見当がつかないものだから、その抗議として、死にもの狂ひに、あらん限りの悲鳴を上げるのである。
— 葉山嘉樹 『井戸の底に埃の溜つた話』 青空文庫
お父さんの蟹は、遠めがねのやうな両方の眼をあらん限り延ばして、よくよく見てから云ひました。
— 宮沢賢治 『やまなし』 青空文庫
店にあらん限りの古い帳面を調べても三十年前が行止まりであつた。
— お文の魂 『半七捕物帳』 青空文庫
」鞭が又鳴りましたので一郎は両腕であらん限り楢夫をかばひました。
— 宮沢賢治 『ひかりの素足』 青空文庫
」 梟はもう足を一寸枝からはづして、あげてお月さまにすかして見たり、大へんこまったやうでしたが、おしまひ仕方なしにあらん限り変な顔をしながら、「わたしのでさ。
— 宮沢賢治 『林の底』 青空文庫
お父さんの蟹は、遠めがねのような両方の眼をあらん限り延ばして、よくよく見てから云いました。
— 宮沢賢治 『やまなし』 青空文庫
」ゴーシュがやっと二寸ばかり窓をあけたとき、かっこうは起きあがって何が何でもこんどこそというようにじっと窓の向うの東のそらをみつめて、あらん限りの力をこめた風でぱっと飛びたちました。
— 宮沢賢治 『セロ弾きのゴーシュ』 青空文庫
作例 · 標準
彼はあらん限りの力を尽くした。
あらん限りの工夫をして成功させた。
あらん限りの誠意を込めて対応した。
災害対応ではあらん限りの努力が続いている。