差延
さえん
名詞
標準
différance
文例 · 用例
これを聞いて渠は思わず手を差延べて、抱こうとしたが、触れば消失せるであろうと思って、悚然として膝に置いたが、打戦く。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
近寄つて手を差延べれば、その鋭利な葉は直ちに皮膚を切りつけて攻勢をとる。
— 岡本かの子 『秋の七草に添へて』 青空文庫
」かう思ひながら、目はその儘、手だけを靜かに飮料の茶碗の方へ差延べる。
— 石川啄木 『新しい歌の味ひ』 青空文庫
青い襦袢の中から、細い手を差延べたから、何か知らんが大変だ、幽霊の押着ものなんざ恐しい、突退けようと向うへ突出したこの手ッ首の細い処へ、」 愛吉は指の環で左の手首を握りながら、「一本きらきらする銀の簪、脚を割って突さすように挟んだんです。
— 泉鏡花 『三枚続』 青空文庫
」と、頭を下げて右手を差延べて答へて居りました。
— 牧野信一 『青白き公園』 青空文庫
青年ははつとしたやうに立停つて、急いで窃と彼女に手を差延べながら、「球で怪俄をして、つひ後れて済みませんでした。
— 徳田秋聲 『復讐』 青空文庫
次郎ちゃんもよく来たね」 と嫂は苦しそうな息の中で言って、次郎の方へ痩せ衰えた手を差延した。
— 島崎藤村 『新生』 青空文庫
側では養子が、異常の脅怖に上ずっていた目に俄にいっぱい涙を浮べて、澤の方に手を差延ばした。
— 水上滝太郎 『九月一日』 青空文庫
作例 · 標準
哲学の講義で「差延」という概念について深く考察した。
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デリダの提唱した差延は、記号と言葉の関係を考える上で重要だ。
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この芸術作品は、差延の思想を視覚的に表現しているかのようだ。
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