肩衝
かたつき
名詞
標準
tea container having pronounced "shoulders" near the neck
文例 · 用例
2 天明三年、松平不昧は稀代の茶入|油屋肩衝を自分の手に入れた。
— 薄田泣菫 『艸木虫魚』 青空文庫
不昧はこの肩衝の茶入に、円悟の墨蹟をとりあわせて、家宝第一ということにした。
— 薄田泣菫 『艸木虫魚』 青空文庫
中から取出されたのは、胴に珠のような潤いをもった肩衝の茶入だった。
— 薄田泣菫 『艸木虫魚』 青空文庫
虚堂墨蹟といえば、足利の初めから茶人仲間に大層珍重がられたもので、松平不昧なども秘蔵の唐物茶入|油屋肩衝に円悟墨蹟を配したのに対して、古瀬戸茶入|鎗の鞘には虚堂墨蹟を配し、参覲交代の節には二つの笈に入れ、それぞれ家来に負わせて、自分の輿側に随行させなければ承知しなかったものだそうだ。
— 薄田泣菫 『艸木虫魚』 青空文庫
その頃の流行にかぶれて、大枚の金子を払つて出入りの道具屋から、雲山といふ肩衝の茶入を手に入れました。
— 薄田泣菫 『利休と遠州』 青空文庫
太閤様御秘蔵の北野肩衝も、徳川家御自慢の初花肩衝も、よもやこれに見勝るやうなことはあるまいと思ふにつけて、某はその頃の名高い茶博士から、何とか折紙つきの歎賞の言葉を得て、雲山の誉れとしたいものだと思つてゐました。
— 薄田泣菫 『利休と遠州』 青空文庫
あらゆる物の形を徹してその心を見、その心の上に物の調和を味はふことに馴れてゐる利休の眼は、最初にちらとこの肩衝を見た時から、この茶入の持つ心持がどうも気に入らなかつた。
— 薄田泣菫 『利休と遠州』 青空文庫
利休は何にも言はないで、静かにその肩衝を若狭盆の上に返さうとしました。
— 薄田泣菫 『利休と遠州』 青空文庫
作例 · 標準
博物館の展示ケースの中で、名物とされる古谷戸の肩衝が鈍い光を放っている。
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その肩衝は小ぶりながらも、力強い肩の張りが独特の存在感を放っていた。
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茶道具の目利きである彼は、一目見ただけでその肩衝が名品であることを見抜いた。
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彼は祖父から譲り受けた古い肩衝を、二重の桐箱に入れて大切に保管している。
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