一際
ひときわ
副詞頻度ランク #36718 · 青空 261 例
標準
conspicuously
文例 · 用例
眼をあくればあたり静まり返りて、たそがれの色また一際襲い来れり。
— 泉鏡花 『龍潭譚』 青空文庫
宿の裏門を出て土堤へ上り、右に折れると松原のはずれに一際大きい黒松が、潮風に吹き曲げられた梢を垂れて、土堤下の藁屋根に幾歳の落葉を積んでいる。
— 寺田寅彦 『嵐』 青空文庫
私が二階で小説を書いて居ると、下のお店で朝からみんながわあわあ騒いでいて、佐吉さんは一際高い声で、「なにせ、二階の客人はすごいのだ。
— 太宰治 『老ハイデルベルヒ』 青空文庫
」そう言い捨てて又二階へ上り、其の「ロマネスク」という小説を書き続けて居ると、又も、佐吉さんの一際高い声が聞えて、「酒が強いと言ったら、何と言ったって、二階の客人にかなう者はあるまい。
— 太宰治 『老ハイデルベルヒ』 青空文庫
一際広い真白な石甃を囲らした立派な墓所の中央に立っている巨大な石塔の前まで来ると、ソオ――ッと頸を伸ばしているうちに和尚は年甲斐もなく腰を脱かした。
— ――博多名物非人探偵 『狂歌師赤猪口兵衛』 青空文庫
欝蒼とした欅、榎、杉、松の巨木に囲まれた万延寺裏手の墓地外れに一際目立つ「蔵元|家先祖代々之墓」と彫った巨石が立っているのが、木の間隠れに往来から見える。
— ――博多名物非人探偵 『狂歌師赤猪口兵衛』 青空文庫
また彼方では、一團の水兵がワイ/\と騷いで居るので、何事ぞと眺めると、其處は小高い丘の麓で、椰子や橄欖の葉が青々と茂り、四邊の風景も一際美はしいので、今夜は此處に陣屋を構へて、大祝賀會を催すとの事、其仕度に帆木綿や、檣の古いのや、倚子や、テーブルを擔ぎ出して、大騷ぎの最中。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
」 夫人は一際声を密め、「ここの内の番頭がね、ああ見えて、内証で警察の御用なんか聞くんだから。
— 泉鏡花 『わか紫』 青空文庫
作例 · 標準
満開の桜の中でも、あの木は一際美しく咲いている。
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大勢の聴衆の中で、彼の歌声は一際輝いていた。
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夕焼け空の下、富士山は一際その雄大さを示していた。
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